美しい技を大胆に魅せる小樽切子のクリスタルグラス

クリスタルならではの輝きを放つ小樽切子のグラスです。精緻な切子の菊籠目（きくかごめ）文様と勢いのある大胆なカットが見事に融合。1906年創業のガラスを知り尽くした「深川硝子工芸」の技と若手職人のセンスが詰まっています。色ガラスに色ガラスを被せて彫った「黒琥珀」、色ガラスが一般的な切子には珍しいクリアな「透き」の2種をご用意。長年、ガラス生地（カット前の状態）作りの技術を受け継いできた同社だからこそ誕生した、新しい切子の魅力をお楽しみいただけます。

「雅（みやび）」シリーズは小樽切子の看板商品となるものを作りたいと、代表の出口健太さんと職人の沼田たまえさんが考案し、試作を繰り返して完成したもの。左はオリジナルカラーの「黒琥珀」。モダンな色柄でありながら、温かみが感じられます。右の「透き」はクリスタルの美しさが際立ち、切子のカットを通してあらゆる飲み物を美しく魅せる珍しい一品。どちらもずっしりとした重厚感がありますが、手作業ならではの繊細で柔らかなフォルムと深いカットで、手にしっくりなじみ、使うほどに愛おしさが増します。1個ずつ桐箱入りでお届けします。

通常、切子グラスの底と側面は別のデザインが施されますが、雅は底から側面へ流れるようにつながる模様が特徴です。この躍動感のあるモチーフは、底から右上に飛躍するさまを表現。非対称のデザインなので、お好きな飲み物を注いでさまざまな面を眺めていただくと、異なる表情をお楽しみいただけます。上部の繊細な文様は菊籠目という大変技術を要するカット。新旧の技が美しく調和するだけでなく、菊には高尚や高貴、籠目は魔除けの意味があり、飛躍を表すカットとともに縁起を担ぐ贈り物としても喜ばれます。

知識と技術を携え、
新たな切子に挑む老舗ガラスメーカー

1906年に東京・深川でガラス瓶の製造会社としてスタート。関東大震災で会社が焼失し、都内で事業を続けるも工場の老朽化もあり、縁あって小樽に移転することに。これを機に、長年受け継がれてきた吹きガラスの技術を生かした生地作りだけでなく、目で見て、使って楽しめるようなものをと考え、職人を修業に出して技を磨かせました。クリアなガラスに色ガラスを被せた江戸切子や薩摩切子と区別して、深川硝子工芸が色ガラスに色ガラスを被せ、文様を彫ったものを小樽切子と称するようになりました。

「あくまでも食卓を彩る食器であるということを念頭におき、美しさだけではなく、使い手の立場に立ったもの作りを心がけています」と出口さん。色のバリエーションだけでなく、数少ない国産クリスタルガラスブランドの強みを生かして、生地作りから新たな切子のスタイルを追求。また、独自の温度管理によりガラスのゆがみが生じにくいだけでなく、最終工程である磨きを熱処理で行うことにより丈夫で傷つきにくく、長く愛用していただけるものに仕上がります。「ガラスの町・小樽ならではの情緒あふれる町並みになじむ、新しい小樽切子をご期待ください」（出口さん）。

深川硝子工芸

北海道小樽市有幌町2-3

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