「球磨焼酎」を代表する
歴史ある蔵元の秘蔵酒セット

日本最古の米焼酎として知られる、熊本県人吉球磨地方で造られる球磨焼酎。国産米と人吉球磨の水を使い、人吉球磨で発酵、蒸留し瓶詰めをした焼酎のみがその名を称することが許されています。また世界貿易機関（WTO）によって産地をお酒の名前に冠することが認められ、スコッチ、コニャック、ボルドーと肩を並べる、国際的にブランドが保護されている数少ないお酒の一つでもあるのです。今回は人吉にて球磨焼酎の卸を行う「鳥越商店」の協力のもと、繊月酒造「焔の刻印（ほむらのこくいん）」と、深野酒造「球磨焼酎 20年甕貯蔵古酒」の特別なセットをご用意しました。

「繊月酒造」は1903年創業。球磨川を臨む相良藩の居城・人吉城の別名を「繊月城」と呼ぶことにちなんで名付けられました。繊月酒造に眠るオーク樽で10年以上じっくりと熟成された原酒を、さらに竹炭で濾過して作られた「焔の刻印（ほむらのこくいん）」は、スコッチのような琥珀色が特徴的。ロックやストレートで、焼酎の風味をお楽しみください。

原酒を熟成貯蔵するのに使用するオーク樽は、中古樽を仕入れず、新樽から手がけられます。樽に味わいが生まれるまで長い年月がかかるものの、この独自の製法により米焼酎ながらホワイトオークの香ばしい風味が加わるのです。

繊月酒造代表の堤 純子さん（左）と杜氏の田原剛志さん（右）。当時の蔵元では珍しく創業当初から蔵専属の杜氏を抱え、蔵子の中から次の杜氏を代々輩出してきました。現在では田原さんが7代目の杜氏として酒造技術を受け継いでいます。「地域で愛されている繊月酒造の球磨焼酎を、国内はもとより海外にも紹介し、日本の文化を世界にも広げたい」と堤さん。

1823年に創業した「深野酒造」は、昔ながらの甕(かめ)仕込みによる焼酎作りにこだわる蔵元。「球磨焼酎 20年甕貯蔵古酒」は、江戸末期から使っている甕を用いて、完全手仕事による仕込みを行い長期間熟成させたものです。希少な甕仕込みの古酒を、ANoTHER IMPERIAL HOTELのために特別にボトリング。ラベルデザインは、球磨焼酎の取材時にカメラマンの吉森慎之介さんが撮影した球磨川を甕にコラージュしています。

深野酒造で造られる焼酎は、百数十年にわたって使われてきた土甕(つちがめ)を仕込みで使用。甕にある微小な孔を通して焼酎が外気と呼吸することで麹の発酵が促進され、よりまろやかな味わいに仕上がります。また地中に甕を埋めることで、気温の変化の影響を受けずに安定して仕込みを行うことが可能になりました。

その年に製造した一番の出来の焼酎を選び、甕で２０年熟成。厳選された原酒を長い年月かけて寝かせることで、格別の味わいの古酒へと仕上がります。冷凍庫に入れ冷やした後、ぜひストレートでお召し上がりください。キンキンに冷えた飲み始めから焼酎の温度が常温になるにつれて、味の変化も楽しむことができます。

深野酒造7代目当主の深野誠一さん。「量産ではなく良産を、人が造り時が育む」を信念に掲げ、現在では国内生産市場の中ではまだ2%ほどしかない球磨焼酎を、そのシェアがトップになるよう広めたいと語ります。

人吉球磨にある27の蔵元全ての球磨焼酎がラインナップ

熊本の最南部に位置する人吉球磨は、九州山系の懐深い山々から流れる良質な水や、盆地特有の寒暖差のある気候に恵まれた、熊本でも有数の米どころ。そしてその米や恵まれた環境を活かした球磨焼酎が生まれたのです。球磨焼酎の卸問屋である「鳥越商店」では、全27の蔵元の焼酎を取り扱っています。量り売りや試飲なども行い、それぞれの個性についても学べるので、好みの球磨焼酎を探しに訪ねてみてはいかがでしょう。

鳥越商店の代表に加え、人吉温泉観光協会の代表理事も務める鳥越英夫さん。「まだ人吉は災害から4年と復興半ば。球磨焼酎を飲んで、この人吉に足を運んでいただけると嬉しい」と、人吉球磨の魅力の発信とともに復興にも注力します。

球磨焼酎専門店 一期屋

熊本県人吉市新町15

合同会社 鳥越商店

熊本県人吉市西間上町2301-1

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