光を映し“用の美”が花開く、大阪発・切子のぐい吞み

江戸時代後期、日本一のガラス製造地といわれた大阪・天満で創業した「天満切子（てんまきりこ）」の「ぐい呑み杵型24％ あさがお ペアセット」。江戸切子がV字型のシャープなカッティングを基調とするのに対し、天満切子は「蒲鉾彫り」と呼ばれるU字型のやわらかなカット技法を用いるのが特徴です。レッドクリスタルに一面ずつ手仕事で彫りを入れ、あさがおの花を思わせる愛らしい意匠に仕立てました。酒を注ぐと、光を受けて液面に繊細な文様が映り込み、いっそうきらきらと輝きます。眺める、手に取る、口に含む。一連の所作それぞれに使う楽しさが感じられるグラスです。

天満切子で人気の天開型(上に向かってゆるやかに広がる形状)で柔和な印象のぐい呑み。上から覗いたときに文様が最も美しく映り込むよう、細やかな計算のもとにフォルムを追求しました。大きさや手に取った時の重量感も程よく、専用の桐箱入り2個セットなので贈り物にもおすすめ。色は「金赤」「青」「正倉院ブルー」「琥珀」の4色の中からお好きな2種をお選びいただけます。

まずは注がず空のまま、断面が丸いU字彫りならではのやわらかな陰影をご覧ください。そこに飲み物を注ぐと、光の屈折の魔法によりぐい呑みがまるで万華鏡のように輝きます。冷酒や発泡清酒など淡い色のお酒を注ぐと、光の反射と揺らぎがいっそう冴え、天満切子の「注いで完成する美」が際立ちます。

色ガラスを無色ガラスに被せた二重構造の“色被せ”のうち、透明度の高い24％レッドクリスタルで吹き上げた素地のみを使用。素地選別から粗摺り・筋彫り・面取り・磨きまで、すべての工程を職人が手作業で行います。砥石を当てる角度と回転数を精妙に操り、凹レンズ状の面を形成。丹念な手磨きで鏡面に仕上げて完成です。 ※洗浄時は食洗機の使用を避け、やわらかいスポンジを使用し優しく洗ってください。

ガラスの町・天満の誇りを胸に、
独自技法の切子を生み出す

1933年創業の天満切子は、ガラスの町、大阪・天満で育まれた切子工房。老舗「宇良硝子加工所」を母体とし、2003年からU字彫りを核とした独自技法を用いて、酒器や器を生み出してきました。社名をそのままブランド名とした天満切子は、大阪市長賞を受賞するとともに、技能顕功章も授与されています。2019年G20大阪サミットでは来賓への贈答品に選ばれ、2025年大阪・関西万博の誘致活動でも記念品として贈られました。

隆盛を誇った大阪のガラス産業を次世代へ繋ぐため、三代目・宇良孝次さんは職人を社員として採用し、技術を基礎から伝授して育成しています。伝統の継承にとどまらず、暮らしに寄り添う新作や協業も積極的に展開。天満の名を冠した切子の価値を、明日へ磨き上げていきます。

天満切子

大阪市北区同心1-11-8

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