伝統工芸にデザインの力を重ねて
“ビームス流”未来に繋ぐファッション

Calling

 
 

モノづくりが結ぶ、
人や地域との深いコミュニケーション

後世に残すべき日本の工芸や文化を守るため、ファッションというフィルターを通して新たな価値を生み出し、未来へと繋いでいくプロジェクト「Calling(コーリング)」。2021年の始動から大切に育んできたこの取り組みは、2026年、本格始動の時を迎えました。ディレクターを務めるのは、30年にわたりセレクトショップ「ビームス」にてレーベルディレクターやバイヤーとして、長くファッションの現場に携わってきた佐藤幸子さん。これまでの経験で培われた視点を大切に、日本各地の職人やデザイナーとの対話を重ね、唯一無二のクリエイションを追求してきました。地域に根付く伝統技術に現代の感性を掛け合わせる「地域共創」の歩みと、そこに込められた彼女の想いに迫ります。

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佐藤幸子(さとう・さちこ)さん
1995年に入社し、長年バイヤーやデザイン業務に携わる。国内外のヒト・モノとの繋がりを活かした商品開発を牽引し、久留米絣や肥前磁器との出会いを機に「CATHRI」と「HIZEN jewelry」の両ブランドを立ち上げた。 現在は、それらのブランドを内包するプロジェクト「Calling」のディレクターとして、地域とファッションの未来を繋ぐ活動に精力的に取り組んでいる。

久留米絣が紡いだ出会いが、CATHRIブランドのスタートに

佐藤さんと久留米絣との出会いは、2018年に遡ります。「福岡の工芸展で偶然立ち寄った久留米絣のブースでしたが、すっかり心を奪われてしまいました。職人さんたちのモノづくりのエネルギーやこだわりに圧倒され、久留米絣の成り立ちやストーリーも含めて、惚れ込んでしまったんです」

「この美しさと作り手の熱い思いを、現代のファッションに活かしたい」。そう強く感じたという佐藤さん。その後、福岡県が久留米絣に関わる企画を募集していると知り、思いの丈を企画書にまとめて急いで提出。それがビームスのオリジナルブランド、CATHRIの原点となりました。

CATHRIシリーズは、佐藤さん自ら洋服のイメージをスケッチで描きデザインしている。

絣の伝統を纏い、未来へ繋ぐという挑戦

福岡県が誇る国の重要無形文化財に指定されている久留米絣を、現代の感性で解釈しているCATHRI。藍染めの深い色や織りの美しさを大切にしつつ、普段使いできるリラクシングなフォルムやユニセックスなシルエットで、世代や性別を問わず着こなせるウエアとして、佐藤さんは提案します。

「久留米絣を扱うにあたって、伝統を損ねてはいけないという思いから守るべきルールがあるか職人さんにお尋ねしたところ、“自由にやっていいよ”と言ってくださったことに感動しました。その言葉でスッと肩の荷が下りて、伝統と現代のライフスタイルを融合させた服作りを目指すことができたんです」。

こちらのポンチョは全てのパーツが久留米絣で作られており、ブラウスや上着感覚でさらりと羽織るだけで様になる。

佐藤さんデザインの水玉模様(ドット)をウエスト部分にあしらった久留米絣が、オシャレ度とシルエットの美しさを高めるアクセントになっているドレスコート。

ボディラインを自然にカバーしてくれる流れるようなドレープが魅力のワンピース。職人が手作業で藍染めしたウエスト部分の手織り絣が効いている。

匠の技と、現代のデザインの化学反応がファッションの可能性を広げる

絣特有の模様や風合いは、職人による数多くの工程を経て生まれます。伝統的な職人技を踏襲した絣と、現代の素材やシルエットの化学反応がCATHRIの最大のポイントです。

「海外も含めて多くの方に日本の伝統工芸を知ってもらい、日常的に身に着けて親しんでいただけたらと思います。歴史と格式のある場所にも似合い、お食事やお出かけの際に活躍するドレスをイメージして作りました」

久留米絣が織りなす水玉模様。深みのある藍と白のコントラストと繊細な柄は、手掛ける職人の高い技術のなせる業。

ポンチョの背中に施された伝統的な和のテイストの柄は、職人が柄のバランスを考えながら繊細に織り上げることで生まれる。

四角い枡が重なった重ね枡(かさねます)模様は、『枡=増す』という意味を重ねた縁起の良い絵柄。こうした感性も日本ならでは。

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肥前の陶磁器の魅力と価値を、“ジュエリー”として再提案

佐藤さんが九州を訪れた際に出会ったもう一つの伝統工芸が、肥前の陶磁器でした。窯元で目にした陶磁器の繊細な魅力に心を奪われたという佐藤さん。職人が一点ずつ絵付けする技術力とその美しさに感銘を受け、「宝石を纏うように、焼き物を纏う」というコンセプトが生まれました。

「HIZEN Jewelryは、肥前の陶磁器をジュエリーに見立てて、和の気品と現代の感性を融合させたコレクションです。かねてより趣味で集めていた1960年代のニューヨークのコスチュームジュエリーからも着想を得ています」

ヴィンテージのコスチュームジュエリーをイメージし、磁器と淡水パールでデザインされたネックレス。

カットソーやTシャツなど、カジュアルなアイテムに合わせられるのも魅力のひとつ。

ジュエリーのデザインイメージは、佐藤さんがご自身でスケッチ。職人に見せて細かいニュアンスを伝える。

職人にネックレス用のチャームを依頼した当初は、「こんな小さい磁器をどうデザインするの?」と驚かれたという。

まるでアートのような繊細さ、品格、存在感を兼ね備えたコレクション

例えばネックレス一つとっても、白磁ならではの透き通るような純白、手描きの和柄が生む唯一無二の存在感は、まさに小さなアートピース。繊細な反面、凛とした品格を感じさせ、ジュエリーとして身に纏うことで自然と背筋が伸びるような気持ちに。その質感と光の反射が、コーディネートに柔らかな華やぎを添えてくれます。

磁器をダイヤモンドのような存在にしたい、という想いで誕生したネックレス。直径1.1㎝ほどの小さな嬉野吉田焼のチャームをブリリアントカットのように仕上げ、ジュエリーらしい表情に。

透き通るように美しい有田焼の白磁に、青市松模様が映えるロングネックレス。端正な丸い磁器と有機的なフォルムの淡水パールが織りなすコントラストも特徴。

縁起物の柄を施したホワイトベースと、幾何学柄がモダンな印象を放つブラックベースの、鍋島焼ジュエリーリング。

>「HIZEN Jewelry シリーズ」詳細はこちら

日本が誇る地域の伝統や技を世界へ
プロジェクト「Calling」が目指す、文化と暮らしを繋げる“共創”の姿

1976年、東京・原宿で創業したビームス。セレクトショップの先駆けとして、ファッションにとどまらず音楽やアート、食にいたるまで、多角的に世界のライフスタイルを紹介し続けてきました。長年培ってきた「新しい価値を生み出す力」は、今では企業や自治体との協業においても、クリエイティブな解決策を提供するまでに広がっています。

そんなビームスが、後世に残すべき日本の工芸や文化を守り、未来へと繋いでいくために立ち上げたプロジェクトが「Calling」です。2021年の始動から準備期間を経て、2026年、いよいよ本格的な活動を開始します。

久留米絣との出会いから始まった「CATHRI」、肥前の陶磁器の美を纏う「HIZEN jewelry」。いずれも、ディレクター佐藤幸子が全国の職人との出会いを通じて得た感動を、“デザインの力”で可視化したブランドです。「地域の良いものを、その価値やストーリーとともに、より多くの人の日常へ届けたい」という彼女の哲学は、地域の伝統工芸を未来へ繋ぎたいという私たちの理念をさらに深化させています。

イベント開催

「Calling」の世界観を体験できるイベント「Calling Tokyo」を、2026年4月10日(金)~17日(金)までの期間、代官山「SPACE R」にて開催いたします。
本イベントでは、CATHRI、HIZEN jewelry、Calling SelectなどCallingのプロダクトを実際に手に取ってご覧いただけるほか、Callingの新作を先行予約にてご紹介します。

開催期間 2026年4月10日(金)〜4月17日(金)
時間 4月10日(金)~16日(木)11:00〜19:00
4月17日(金)11:00〜18:00
会場 代官山SPACE R
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-35-3(代官山駅徒歩2分)

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